今回は、「創業前に考えること」「成長市場で創業すべきか」を紹介します。
日本政策金融公庫 DreamGateプラザ コラム「成長市場で創業すべきか」
以下、本文そのまま
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どのような分野で事業を始めるかは創業者の方にとって悩みどころであると思います。
創業者の方の話を聞いてみると、多くの方が創業を考えた時点で、これまでの経験や取得した資格を生かせる分野での創業を考えていますが、まったくの未経験で未知の分野で創業を考えている方も少なくはありません。未経験や未知の分野で事業を始める理由として「その分野の商品が今、多く売れているから」または「その商品やサービスは今後、利用者の増加が見込まれるから」といったことを多くの方があげられます。
確かに商品やサービスが拡大を続けている成長市場で創業すれば、売上の増加が見込めます。しかし、気をつけなければならないことは、そのような成長市場では、多くの企業が参入を考えているということです。参入する企業が多ければそれだけ競争は激化します。資本力の大きな企業が資金と人材を集中して投入して参入するかもしれません。
成長市場に参入しようとするのであれば、他の企業を打ち負かすことのできる優位性とその優位性を将来にわたって持続することができるか十分に検討しなければなりません。そうでなければ激しい競争の中で生き残ることは困難です。
また、成長市場で注意しなければならないことは、変化が激しいということです。新しい技術が出てきて、これまでの商品を一掃してしまうこともあります。場合によっては、成長市場そのものが別の新たな市場に取って代わられます。
成長市場とは多くの企業が激しい競争を繰り広げているからこそ成長しているのです。新たに参入しようとしているのはあなたの企業だけではありません。成功すれば大きなリターンが得られますが、その分リスクが大きいということを認識する必要があります。
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以下、所感
資本の少ない個人が創業する場合、経験した仕事や保有資格が成長市場であるのはとてもラッキーなことでしょう。しかし、そうであることはレアケース。どうしても成長市場で創業したいのであれば、やはり周囲が納得するくらいの高度なビジネススキーム(≒ビジネスモデル)を作る必要があるでしょう。お金持ちがビジネススキームの話を聞いて、「是非出資したい」と言わせるくらいの納得性(計画性や実行可能性)があれば、成長市場でも活躍できるのではないかと思います。
ビジネススキームの考え方として、5W2Hで整理することをお勧めします。『「いつ」「どこで」「誰に」「何を」「どのように」「いくらで」「どのくらい」売るのか』が明確で、数値計画に落とし込めているのかが重要です。かつ、創業者のスキルや背景を勘案して実行可能性があるのかを意識する。これらを事業計画書にまとめて、創業後にも予算として活用してください。更に、最低でも四半期に一度は実績と比較して、事業計画書をローリング(修正)していけば失敗のリスクは低くなります。
これだけは知っておいてほしい!
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