年末調整の手続きには、多くの申告書や控除額を証明する書類が必要になります。長年、紙ベースで提出することが通例となっており、税制改正の影響を受け年々担当者の業務負担が深刻化していました。そこで政府は2017年以降「年末調整手続きの電子化」を検討し、無償アプリ「年調ソフト」を提供したり電子データでの提出を認めたりと施策を進めてきました。
国税庁では、年末調整業務をデジタル化すると次のようなメリットがあると掲げています。
紙の申告書で手続きする場合、申告書の作成に慣れていない従業員にとっては記入作業も戸惑いがちで、記漏れや記入ミス、計算間違いなどが発生しやすくなります。生命保険料などの控除証明書も、紙での提出では「紛失した」「忘れていた」などによって後日追加で提出されることもあります。
こうしたトラブルは、提出後の担当者の業務にも大きく影響することから、できるだけスムーズに年末調整業務を進められるよう、申告書の配付準備からマニュアル作り、従業員に対するきめ細やかな対応まで慎重に業務が進められ、毎年約3ヵ月を要する一大イベントの様相を呈しています。
年末調整手続きをデジタル化すると、従業員側の手続きはWeb上ですべて完結でき、記入項目が分かりやすく表示されるため記入漏れもなくなり、控除額計算の計算ミスも減ります。
担当者も、申告書類の配布準備から従業員のサポート、提出された書類のチェックまでほぼ自動化されます。また、年税額計算を給与システムに反映する際も、紙の手続きでは手入力が必要ですが、デジタル化すれば年末調整データを給与システムにアップロードするだけでよくなります。
提出書類はデータで管理できるので、紙の書類のように保管スペースを確保する必要もありません。
このように、年末調整業務のデジタル化には、担当者・従業員双方の手間を大幅に軽減するという効果が期待できます。
これだけは知っておいてほしい!
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