巷では、「103万円の壁」が注目されているようです。そこで、年末調整の最中に所得税の確定申告も見据えて、今一度、103万円の壁と定額減税と扶養控除等の是正通知書の関連に触れさせていただきます。
ご存知のとおり、年末調整の際に、配偶者控除や扶養控除を申告して所得税を下げることができます。ところが、配偶者控除や扶養控除は適用を受けるために所得要件などがあります。そのため実際は所得要件(103万円の壁)を満たしていなかったために、本来納付すべき所得税より少なく計算しているケースが意外にあります。
このように年収で103万円を超過したために、その後に起こり得る悲劇、それは、税務署は正しい所得税で年末調整をやり直すことを求めるお話であり、扶養是正と呼ばれる行政指導です。
例えば、12月の年末調整に間に合わせるために、配偶者控除や扶養控除を勤務先に見込み、若しくは適当な所得で申告します。ところが実際には、見込みより多くなってしまい、103万円より多くの所得になってしまったため、結果的に配偶者控除や扶養控除が使えなくなってしまったということがあるのです。
奥さんや子供が、いくら稼いだなんて知らない人がいると思いませんか?パートで稼ぐことは普通なのですが、本人が扶養者の所得を知らないのも普通にいるのです。
ではどうやって税務署はこのようなことが分かるかと言うと、翌年1月に各会社から市町村に送付される給与支払報告書と扶養控除を照合することで、年末調整を行った勤務先に誤りを是正するよう通知書を送付します。しかも、誤りが令和6年分であっても、通知の際には、令和6年のほか5年、4年と遡って調べ直すことが強要され、年末調整の再調整と差額の納税が求められるのです。もちろん、知らなかったでは済みませんので、青天の霹靂です。
以上から、定額減税と言うプラス三万円がある令和6年分はその分の覚悟が必要になります。では、どうすれば良いか。
その答えは、必ず配偶者控除や扶養控除を申告した扶養者の「源泉徴収票」を確認しましょう。もし、103万円を超過していたらご自身の確定申告により納税を済ませてください。令和6年分に限って言えば、奥さんの収入が103万円の方と104万円の方では、定額減税分の所得税の負担が異なります。税務署から通知される前に、ご自身で是正頂くことが賢明です。
いかがでしたでしょうか?経理に関するご相談がある方はお気軽にこちらからお問い合わせください。
これだけは知っておいてほしい!
経営の改善に役立つ
ノウハウ・テクニック情報集結! ・・・・・
日々、多くの会社様より資金調達・経理のご相談をいただいております。
こうした経験をもとに、山口で頑張る経営者の経営の改善に役立てていけるような情報を発信してまいります!