定額減税の給与ソフトのアップデートについて

山口　経理代行・創業支援オフィス＠宇部 > コラム > 定額減税の給与ソフトのアップデートについて

コラム

2024.05.02: 定額減税の給与ソフトのアップデートについて

　４月30日にようやく二社の定額減税用給料ソフトのアップデートを試すことができました。他社は連休明けになるでしょうか。今回は、スケジュール的に、不安を感じている方に向けて報告させていただきます。（2024年4月30日時点での更新のため、定額減税開始時にはソフトの仕様が修正されている可能性があります）

誤解があってはいけないので、ソフトの名称は控えさせていただきますが、まずは結論です。想定どおりの内容でした。まずは、何が想定どおりかの説明になります。

扶養親族情報の入力で正しく計算されるのか

もともとが、扶養親族情報を正しく入力していれば、そこから人数を引っ張って定額減税額が正しく計算されることを検証しました。具体的に言って①配偶者および扶養控除②16歳未満の扶養親族になりますが、合致するのです。しかも、非居住者の扶養親族は見事に外してくれますので気持ちいいですね。正に期待通りの操作感であり、連休明けには続々と発表されていくでしょうが、準備期間が短いので同じような操作感であることを願うばかりです。

実は、もう一社が問題なのです。こちらは、扶養親族情報がないソフトですので、定額減税対象人数を入力するようになっています。当然そうなるだろうと想定はしていましたが、給料計算にソフトを使わないで、手計算するのと同じ手間が発生します。

それは何かと言いますと …

給与所得の源泉徴収税額表にある扶養親族等の数と定額減税でいう扶養親族の数は、前述の事情があれば一致しないので、個別に把握する必要があります。令和6年分給与所得の扶養控除申告書から今一度人数の把握をすることになりますが、現在までに異動があれば、本人（従業員）に補正してもらいましょう。人数を入力すれば、後は自動計算になりますので、言わば“半自動”なのです。ここでは、定額減税の対象となる扶養親族の範囲を正確に知っておかねばなりません。「いずれも居住者に限る、本人、合計所得金額が年間48万円以下の同一生計配偶者又は扶養親族」です。

あえて、給料を手計算する方に対しては説明を省きます。理由は、税務署にて直接指導を受けることをお勧めします。

あとは、くれぐれもアップデートは忘れずに、そして早めに行っていただいて、備えましょう。